お知らせ

第22回 ぐんま教育賞
~分かち合おう! 育てる知恵、教える知恵~


杉の子賞

 

講 評

 ぐんま教育賞選考委員会委員長 石崎 泰樹


 

 第22回ぐんま教育賞「杉の子」賞には、小・中学校、高等学校等における実践的教育に関する論文60編と、前回第21回の26編の倍以上の応募がありました。いずれも群馬の教育の向上を願い、現場の課題とその解決を目指す取組みを考察したものです。今回も前回同様ICTを活用した取組みが多く、県内においてGIGAスクール構想が着実に実現していることを実感しました。選考委員会はさまざまな観点から論文を評価し、協議して最優秀賞1編と優秀賞3編を選考しました。

 最優秀賞は「自立活動の視点を取り入れた一貫性のある支援を目指した連携強化」です。小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級在籍児童に対し、自立活動の視点を取り入れた一貫性のある支援を行うために、特別支援学級と交流学級の連携を強化する実践的な取組みの論文で、障碍の有無の区別なく、多様な価値観の下で、県民の全てが強みを発揮して活躍できる社会の実現に大きく資する優れた取組みです。

 優秀賞は、「中学校数学科において自らの学びを調整し、成長実感を得ることができる生徒の育成」、「生徒一人一人の学びを最大限に引き出す授業の創造」、「高等学校における「日本語指導の体制づくり」の実践と課題」の3件です。

 応募いただいた全ての方の思いが群馬県の教育現場で生かされ、“教育県ぐんま”が発展することを期待いたします。

第22回 ぐんま教育賞選考委員(敬称略)


【杉の子賞】

委 員 長  石崎 泰樹  群馬大学学長

副委員長  武居 朋子  元群馬県教育委員会教育長職務代理者

委  員  高桑 和彦  上毛新聞社編集局長

委  員  狩野 浩之  群馬県PTA連合会副会長

委  員  髙橋  章  群馬県教育委員会事務局高校教育課長

各論文はタイトルをクリックして閲覧できます。

最優秀賞

自立活動の視点を取り入れた一貫性のある支援を目指した連携強化

―アセスメントシートと授業サポートメモの活用を通して―

伊勢崎市立名和小学校   高橋 博紀

受賞者より

 最優秀賞をいただき、大変嬉しく光栄に思います。本研究の成果は、総合教育センターや所属校の多くの方々のお力添えとご協力のおかげです。心より感謝申し上げます。特別支援教育に携わる一員として、この度の受賞は大きな励みとなります。今後も、特別な支援を必要とする子どもたちが、安心して教育を受けられるよう尽力してまいります。

優秀賞

中学校数学科において自らの学びを調整し、成長実感を得ることができる生徒の育成

―自由進度学習を効果的に取り入れた組織的な授業改善を通して―

 みどり市立笠懸中学校    小池 俊介

新井 信幸

髙橋 滉希

不破 弘稀

受賞者より

 「自律した学習者」の育成を目指し、生徒が学習課題や学び方を自己決定する自由進度学習と、一斉指導をどのように組み合わせることが最適かを考え、試行錯誤しながら研究を進めてまいりました。本研究の実践に際し、御指導や御協力を賜った全ての方々に心より感謝申し上げます。今後も生徒たちのために更なる授業改善を重ねていこうと思います。

優秀賞

生徒一人一人の学びを最大限に引き出す授業の創造

―教科等横断的な学びを実現し生徒がエージェンシーを発揮する「未来創造科」の実践を通して―

群馬大学共同教育学部附属中学校研究部

受賞者より        

 優秀賞を受賞できたことを大変光栄に思います。教科等横断的な学びを実現し、現代的な諸課題に対する解決策や実現したい未来、自己の生き方について探究するため、3年間かけて取組を精査・改善してきた成果です。附属中学校のチーム力こそが、この受賞の原動力となりました。これからも生徒が自らの力で未来を切り拓く教育に努めてまいります。

優秀賞

高等学校における「日本語指導の体制づくり」の実践と課題

~「社会に開かれた教育課程」と「チーム学校」を構築する観点から~

 群馬県立玉村高等学校    大津 幸信

山下みずほ

崎原 恵美

受賞者より

 この度は名誉ある賞をいただき、大変恐縮いたしております。高等学校での日本語指導支援は始まったばかりですが、支援を受けている生徒たちの表情からは安心感が伝わってきます。ここ数年で翻訳ツールも発達しましたが、「人と人とのつながり」が教育の原点だと再認識しました。これからも「誰一人取り残さない」教育実践を重ねて参ります。